検査時期と潜伏期間
複数項目を同時検査をする場合は感染症によって
検査をするタイミングが異なりますので、
留意しなければ正しい判定結果が得られません。
早期に結果を確認したい場合は、検査可能項目より
順次行う方が正しい結果が得られます。
検査可能な時期と潜伏期間は一致しないのが通常です。
潜伏期間とは病原体には感染しているが発症していない、
症状がまだ出ていない期間のことです。
この潜伏期間中に病原体が体内で増殖し発症しますので、
菌体数が少ない増殖前の早期では検査薬の感度によっては
検査薬が反応できずに、偽陰性の判定となり病気を見逃す
原因になります。
病名 | 潜伏期間 | 感染後の検査時期 |
留意点 |
梅毒 | 約3週間 | 1ヵ月以降 | 梅毒の罹患歴がある方は結果が陽性になりますので不適切な検査となります。 |
HIV感染症 | 1~3か月 | 3か月以降 | 感染後3か月以内に検査希望の場合は偽陰性になりますので病院での検査をおすすめします。 |
クラミジア | 1~3週間 | 2~5日以降 | 無症状で悪化するケースも多く、感染率50%と高率のため欠かせない検査です。 |
淋病 | 2~7日 | 3日以降 | 女性の場合7~8割程度が無症状で早期感染を見逃しやすいので、積極的な検査をおすすめします。薬剤耐性菌も増え治療の障害になっています。 |
尖形コンジローム(悪性型HPV) |
1~数か月(平均約3か月) |
発症後 | 潜在的な無症状者が多いため、1度は感染の有無が望ましい項目です。 |